美術部マンガというジャンル

いや、31日掲載予定のアニメまとめ書いてて思ったんで、つらつらと書き留めてみます。
漫画家は基本的に絵でお話の勝負する人たちなんですが、その「絵を描くこと」ってのを題材として取り上げてるマンガってのは、あんまりないんですね。たしかに、水彩とか油彩、デッサンなどなど手法がさまざまあって、マンガにしたときに「ああ、こういう」という納得感が出なかったりするのも一因だと思いますが。
といいつつ、最近は中学高校の美術部、あるいは美術科に通ってる学生の生活漫画みたいなのが流行りつつあるのかな、とか思っています。というわけでつらつらと紹介。

GA 芸術科アートデザインクラス

GA 芸術科アートデザインクラス (1) (まんがタイムKRコミックス)

GA 芸術科アートデザインクラス (1) (まんがタイムKRコミックス)

同じ作者の作品だと「棺担ぎのクロ」のほうが有名かもしれないけど、こっちはわりとお気楽に読める4コマ。
アートデザイン専攻ということで、美術的というよりはデザイン系の小道具がたくさん登場しますな。専門用語もぽんぽん飛び出しますが、ちゃんと解説してくれるのでわしみたいなその道の初心者にも安心。
あと、GAの最大の特徴は「色をちゃんと使って演出してくれる」ところでしょうか。単行本でも、掲載号でカラーだったパートはちゃんとカラーになっています。そのくらい色調は重要な要素として扱われていることが分かりますね。わしみたいな職業だと、普通に配色とかの勉強になっちゃったりするのでアレです。もっとちゃんとした本で勉強しろよ、みたいな(笑)。

ひだまりスケッチ

ひだまりスケッチ (1) (まんがタイムKRコミックス)

ひだまりスケッチ (1) (まんがタイムKRコミックス)

ひだまりスケッチ (2) (まんがタイムKRコミックス)

ひだまりスケッチ (2) (まんがタイムKRコミックス)

GAと同じく、まんがタイムきららCaratに掲載されている作品。アニメになったので一躍有名になりましたね。ゆのをはじめとしたキャラクターは美術科専攻の学生さんです。ただ、どちらかというと彼女たちの日常を描くことが中心のマンガなので、美術的要素はあんまり出てこなかったりします。見慣れない小道具が出てきて分からないということもないんですが。ただ、その後の進路みたいなモノに関しては、ぼんやりと提示されてたりもするんですよね。先輩が特別授業を始めたりとか。アニメでは、新房昭之&シャフトの愉快な仲間達の独特のデザインセンスが光って、そっち方面へのハッタリはかなり上がっている気がします。

スケッチブック

スケッチブック 1 (BLADE COMICS)

スケッチブック 1 (BLADE COMICS)

スケッチブック 2 (BLADE COMICS)

スケッチブック 2 (BLADE COMICS)

スケッチブック 3 (BLADE COMICS)

スケッチブック 3 (BLADE COMICS)

スケッチブック(4) (BLADE COMICS)

スケッチブック(4) (BLADE COMICS)

スケッチブック 出張版 (BLADE COMICS)

スケッチブック 出張版 (BLADE COMICS)

たぶん美術部マンガであると意識してかかれたものとしては最初なのかな。以前にもそういう作品はあるんだと思うんですが。初期の巻では、わりと説明なしに美術に使う小道具がぽんぽん出てきます。粘土砕くとか、ニカワとか、水張り、練りゴムなどなど……。いやー、美術部にはいたことないから全然しらんばい。まあ、この漫画は美術部マンガであると同時にぬこマンガで虫マンガで植物マンガというわりとややこしい立ち位置にいたりするんですが。ただ、地に足のついた美術部のだらだらした様子みたいのは、この作品が一番よく書けてると思います。ただ、アニメ見て「あー、面白そう」と思ってコミックを買うと、ビックリすると思います。アニメスタッフはこの原作をこげんまとめたんかいな。ちかっぱすごかー。

まあ

紹介だけなんですけどね。題材としては面白いと思うので、こっからネタがふくらませられそうな方がいればお任せします。GAだけまだアニメになってないので、これをアニメ化するとしたらどんな風になるかな、とかね。